歯科治療8年の苦労ばなし  49

 
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 今日の写真は、淡路島の瓦の工場が沢山ある町で撮ったものです。欄干が全て瓦で
 
飾られた橋がありました。
 
 歯の方はまだ痛いので、救急で病院へ行こうか、6月22日の予約まで我慢しようか、
 
悩んでいます。忙しいので、”我慢しろ” と言うことかと思ったりして・・・
 
 今回は、 第一章 二人目の主治医の ”2 一山越えたと思ったけれど” です。
                              
 
 
      「歯科巡歴の記―歯科からの帰還」 
 
    第一章  二人目の主治医
 
      
         二   一山越えたと思ったけれど  
 
 
 二人目の主治医に替わって、最初からごたごたが続いた。
 
 部下のしたことに立場上監督責任はあるはずだが、自身の直接の責任ではないからだろ
 
うか。その場の雰囲気が重くなることはなかった。
 
 新しい主治医はもともと陽気な人柄のようだ。前の主治医の陰気な診察とはずいぶん
 
雰囲気が違う。私の気分も明るくなった。それに前の三十歳前後の若い歯科医よりは、
 
今度の五十歳代の歯科医のほうが年の分だけ精神的にも頼りになりそうだ。知人の心理
 
が言ったように、新しい主治医にすべてを預けるしかない。心の状態も打ち明けた。
 
私の精神的な状態を考慮に入れてくれたようだ。最初の頃は、診察時間を二時間も取って
 
くれた
                                                               
 
 二、三度診察を重ねると、新しい主治医の考え方が分かってきた。痛みに対する対応が、
 
今までの歯科医とはまったく違う。
 
「痛みを我慢する必要はありません。我慢するのは、むしろ良くないのです」
 
 歯と筋肉の合体した鎮痛剤が効かなかった痛みが、鎮痛剤が効く痛みに変わった。
 
 さらに、初めはスプリントは眼鏡のつもりで生涯付けていても良いと言っていたが、半年も
 
せずにスプリントを外してくれた。我慢して一年半以上も付けていたので、身も心も解放され
 
自由の身になったようで本当に嬉しかった。替わりに、高さがぴったりのプラスティックの仮歯
 
左右下の奥に入った。それまでは上下が噛み合わない低いものだった。
 
「すごく気持ちが良いです。安定感があるというか。左右両奥に仮歯でも歯がきちんと
 
入いると、こんなに気持ちが良くて心身共に落ち着くのですね」
 
「そりゃ、当たり前ですよ」
 
 主治医も嬉しそうに笑顔で相槌を打った。
 
 友人達も、口元が軽くなったと喜んでくれた。十キロ近く減っていた体重がいっきに五キロ
 
増え、年の暮れにはもう治療が終わるのではと思うほど順調に進んでいるように見えた。
 
「あとはもう、病院へ通院すること自体が苦痛でしょう。早く終わるようにしてあげますからね」
 
 主治医はそう言って、月一回の予約を二回にしてくれた。
 
                                                          
 ところが、それからが、なかなかだった。
 
 精神的な要因が大きくて治療が進まなかったと、主治医は考えていたのだろう。ここまで
 
患者が精神的に持ち返せば、後はすぐだと楽観したようだ。
 
 しかし、ここからが歯の治療の本番なのだ。精神的に落ち込んでいたので、歯が悪くなった
 
のではない。歯がどんどん悪くなって治らないから、精神的に落ち込んでいたのだ。
 
けれど、そうは考えてくれないようだ。人は一山越えると、それで終わったとつい早合点する。
 
深い谷、さらに高い山がまだ続く。
 
 それまでも、自分の手に負えなくなってくると患者の気のせいにした歯医者が何人かいた。
 
 二軒目の歯医者だけが 「気で痛くなることはない。痛いには痛い原因があります」 と言っ
 
くれた。心理学者のアドバイスも 「歯を治してもらうしかない」 だった。
 
                                                                                             
 
 思い返してみれば、以前診てもらったT大病院のK歯科医も同じ勘違いをしたのだろう。
 
たかが更年期のおばさんの不定愁訴で精神的なものだと診たて、とんでもない指示を五軒目
 
の歯医者にした。歯の根っこが痛いまま蓋をして、治療を次の段階に進めたら良いと。
 
患者の私には「痛みを我慢して乗り越えたら、あなたの歯は治る」と言ったあんなトンチ
 
カンな診断、なんでやねん、と思っていたのだ。
 
 K歯科医はこんなことも話していた。
 
 部分入れ歯が合わなくて、夜遅くに半狂乱になって部分入れ歯を外してしまう患者がいた。
 
ご主人が心配して夜中に電話をしてくる。そんなことが何度か続くので、本人自身では外せな
 
いようなものに作り直した。 更年期の不定愁訴だとK歯科医は判断したようだ。
 
 しかし、その話を聞いて私は背筋が凍る思いがした。その中年の女の人は、その後どうな
 
ったのだろう。この歯科医では駄目だと思って他へ替わったのだろうか。痛いまま我慢したら
 
治ると言われ、自分では取り外せないし諦めて我慢しているのだろうか。気丈な人なら、
 
半狂乱になる前に部分入れ歯を外していただろう。ご主人が心配して歯科医に夜中電話を
 
するようなこともなかっただろう。自分で取れない義歯にすると言われれば、抵抗するだろう。
 
 だが、気の弱い人で言われるままに我慢していたら、どうなるのだろう。更年期の不定愁訴
 
が更に酷くなったと思っているのだろうか。痛さを堪え、体全体、精神まで侵され、その後の
 
人生は辛いものになるに違いない。ついそんな想像をしてしまう。恐ろしくて、この話を忘れ
 
ことができないでいる。
                                                                                                           
 他に二十六歳の男の人の話もしていた。
 
 私と似たような症状で噛み合わせが狂って分からないので、私にも紹介したOリングの
 
歯科医を紹介した。四年後にK歯科医に同じ訴えでまた来た。「四年経って、以前よりは噛み
 
わせも安定していました。時間が解決してくれるのです」 と気楽そうだ。そんなバカな。
  
 四年経って二十六歳の人は三十歳。 私のような年なら四年など大したことはないが、
 
若い人の四年は大きな意味を持つだろう。この話も思い出すたび、ぞっとする。
 
 
 
 K歯科医が信用できなくて、大学付属歯科病院へ替わり二年近くが過ぎた。まさか今度の
 
主治医がK歯科医と同じタイプの人ではないと信じているのだけれど。
 
                   つづく
 
 
 
 
 
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歯科治療8年の苦労ばなし  49 への17件のフィードバック

  1. パンチ より:

    やっと良い医者かと思ったらまたですか。

  2. さんぽ より:

    こんばんは。痛みが続くと毎日の生活のリズムが狂ってきますし、なにより精神的に弱くなり良くない方への悪循環ですよね。歯のかみ合わせはとても大切で、いろんな病の原因になると主治医から聞いたことがあります。淡路の洲本市に友人が住んでいて時々遊びに行くのですが。この橋は島見物のドライブで通りましたが白い花さんのフォトでちゃんと見る事ができました。今は減る一方でさみしいですね。こんなに素晴しい瓦なのに。

  3. main より:

    こんにちは~・・・って、歯医者さんの「診立て」って ずいぶん違うものなんですね。なんか、たらい回しされてるみたいで、同情申し上げます。きっと複数の原因があるんでしょうね、ご自愛下さい。素焼きの鬼面ですね、私の住んでるところには鬼面師の方が多くいます、淡路も瓦の産地、私の住む三河は「三州瓦」の産地なんですが、瓦離れで倒産が続いています。鬼面師の方々も元は「鬼瓦」を作っていた方々、変わりましたね・・・世の中も・・・。

  4. abend より:

    こんにちは。いろんな瓦がありますよね。四国よりに行かれたのかしら?こういう橋があるのは知りませんでした。なかなか面白いですね。鬼瓦で鬼を寄せ付けないようにしたいですが、主人の実家にはあるけど我が家にはないです^^

  5. booo より:

    瓦で出来た橋ですか、面白いですね!日本の建築文化と技術って本当に素晴らしいと思います。歯科医に限ったことではないのかもしれないけど、いろんな考え方があるんですね。いろんな考え方があるのは大いに結構だけれど、その全ては患者さんの立場に立ったものであって欲しいですよね。。。取れないようにするとか、って、、人間としてみていないですよね。。。

  6. たんぽぽ より:

    白い花さんの痛みをとってあげられたら・・・といつも思います。きっと痛みがなくなって、楽しく明るく過ごせる日がくると信じて、頑張ってくださいね。

  7. 乙女 より:

    良い歯科医に出会ったと思ったのに・・・更年期のせいにすれば何でも方が付くと思っているのかしら?次回のブログでは良い結果を期待しています。

  8. ミッキー・フォール より:

    こんばんは~!お孫さんのお世話されてるので忙しいのですよね・・これ以上痛みを堪えるのは良くないですよ!救急でも行かれたほうがいいと思うのですけど。。^^;

  9. 洋子 より:

    瓦の欄干面白いですね。鬼がわらもどこなくユーモアが感じられます。なんでも更年期のせいにされるのは困りものですね・・・今度の主治医、いったいどうなるのでしょう。

  10. Nami より:

    はやく良くなる事を願ってなりません。今、お孫さんをご覧になってるとの事ですが、4歳の男の子だと、やんちゃな盛りですよね^^新幹線とか観て、楽しんでるそうですが、お孫さんを観ながら、お体のほうも良くなっていったらいいですね。無理なさらずに楽しんでくださいね。

  11. ぷち より:

    こんばんは・・・(^-^)以前、文化財のお仕事をしていた時、よく瓦の拓本をとりました。こんな立派な鬼瓦なら拓本をとって飾りたいくらいですね・・^^白い花さんが早くいい歯科医に出会えて、悩みが解消されることを願っています・・・

  12. Misa より:

    こんばんは他瓦の工場があるのですね~。この橋は、邪気を追い払いそうな迫力がありますね!お医者さんによって多少考え方が違うのはしょうがないかもしれませんが、白い花さんが体験されたこと、本当に言葉で言い表せません(>_<)K歯科医が色々な患者さんのことを話されているけれど、これって逆効果ですよね。内容もそうですが、自分のことも他の患者さんにこんなひとがいてね、なんて、話されているのかと思うとイヤな気持ちですよね。。。

  13. じばこ より:

    そうそう~口の堅い医者でなくちゃね。今、NHK「プロフェショナル」を観終わったところです。乳がんに於いて日本屈指のお医者さんの内容でした。精神面でも、いろんなスタッフと共同してケアしていたわ。良いお医者さんは、自信過剰はダメよね。患者の言葉に耳を傾けて、ちゃんと治してくれなくちゃね–;なんか、胸騒ぎがするわね、独りよがりの思い込みがありすぎるもんね。

  14. ひだまり☆☆ニコニコ より:

    白い花さん、おはようございます^^素敵な橋ですねっ。瓦が使われているし、鯱もありますねっ^^お城のような雰囲気があり、お城マニアのひだまりはこの橋の魅力に引き込まれそうです。淡路島には行ったことがあるのですが、、、、次に行く時は見つけてみたいです^^ひだまりも「プロフェショナル」を観ていましたが、同級生が乳がんで亡くなっているので観ていて辛くなって途中から録画をしました(><)同級生のためにも、自分のためにも、最新医療のことをしっかりと見つめて勉強しなければいけませんよねっ。いろいろな例を出し、白い花さんのことを安心させようと思ったのでしょうか。。。こんな例を話されたら、もっと不安になってきますよねっ。患者の気のせいされることは、特に心の病にはNGなんです。全ての病だってそうですよねっ。白い花さんの歯の治療が一日も早く上手くいき、精神的にも安心できることを心から願っています。

  15. あきな より:

    こんにちは^^いろんな瓦が あるんですね。 瓦の欄干 風情があって いい感じです。いたみの方は いかがですか?やわらぐと いいですが・・・

  16. 阿霞 より:

    痛みはその人しか理解できないですからね・・・瓦・・・ユニークな顔をしてますね~

  17. 白い花 より:

    皆様、コメント有り難うございました。忙しくて、お一人づつお返事を書くことが出来ません。申し訳ございません。本当にいつも暖かいコメントで、励まされています。これからも宜しくお願いします。

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